http://mainichi.jp/feature/news/20140815mog00m040002000c.html
この半藤さんの書いたものは結構読んできた。自分の人生の最大の謎を解いていただいた方である。終戦当時14歳であった方だ。今年もお前は70歳になったと世間が騒ぐ時期である。そう昭和20年に生まれたものの宿命。そして、戦争の被害はいろいろの意味で現代まで影響を残している。
一方で安保法制反対を叫ぶデモがあり、その一方で靖国参拝と憲法改正を使命とする組織もあるようだ。そのどちらも帝国陸海軍の暴挙について追及しようとはしないのは何故だろう。
あの戦争を始めて、原爆を落されても戦争を継続しようとした軍部官僚の責任は、東京裁判で裁かれたとは思えないし、間違いもあったはずだ。あの方々が満州でやった事など皆さん忘れてしまったような気がするし、無責任のママで人生を無事に終えた巨悪も多数いたはずだ。
何故始まったか、なぜ終れなかったのか、日本と言う国の曖昧さ、明確に判断することのできない無責任さ、原発についての推進する側のいい加減さにはあきれかえる。世界の先進国が原発からの転換期とみて準備を進めている中で、福島事故の後始末の目途さえ立たない中、再稼働と輸出までも進めようとする愚劣な判断は何処から出てくるのだろうと、先の大戦の疑問に結びつく。
失敗の本質や空気の支配でクリアに描き出された日本のおかしなところが今もなおそのままの惰性で支配しているのを感じる。この方にはそこまで言っていただきたいと思う。